ケース分析大会!本番はどうだったのか?

前回、華東師範大学MBAで定期的に行われている案例大赛というケース分析大会に参加するためにグループワークをしている、という話をしましたが、その続きです。 [kanren postid="757"]

結論からいうと我々のチームは予選落ちです。

しかも、プレゼン時間をオーバーするという、ちょっと恥ずかしい結果でした。

終始グダグダの発表…

ケース研究大会には140数チームが参加しているので、大学内の7教室位に分かれて、1チーム8分間のプレゼン、2分間の質疑応答という流れで発表が行われます。

ジャッジと質問は各教室にいる3人の教授が行いまます。

私のチームは1番目の発表でした。そもそも提出した小論文がケース分析になっていないので、それを説明するためのパワポの資料もまあひどいんですが、パワポの出来がひどいのには他にも理由があります。

パワポの出来が悪い理由①分業した

一つ確実に言えるのは、1人1~2ページずつ分業してがっちゃんこしたということですね。この手のグループワークは結論部分や発表用の資料は分業すると理解度によってトーンが変わっちゃうので、誰かが代表して作業することで統一感が出ると思うんですが、分業しようと。

まあしゃあないね、ということで分業したんですが、パワポの構成もひどい

パワポの出来が悪い理由②構成がひどい

通常、文字数にして10000字のレポートを8分間で説明するためのパワポを作るとしたら、下記のようなページ構成になるはず。

①ケースとしてA社を選んだ理由と意義 ②ケースの現状 ③ケースの抱える問題 ④分析によって明らかになった改善方法 ⑤今後の展望

ところが、私のチームの場合、下記のような構成になりました。

①ケースを選んだ理由、分析に用いた理論や分析する意義 ②ケースの紹介 ③ケースの創造性 ④データの出所や信頼性、正確性

これがどこから来たかというと、このケース分析大会の採点基準なんですよね。 これらの情報がしっかり網羅されている、というアピールが出来ればいいだけで、採点基準に沿ってパワポのページを設定する必要はないといったんですが…

で、私は語学の問題もあるからなんですが、④を担当することに…ってデータの出所、信頼性や正確性についてプレゼン資料に1ページ割く、っておかしいだろ!

しょうがないな、ということで提出済のレポートを見直してグラフや数字が出ているところ、経営者の発言等がある部分をチェックして、それぞれがどの資料から引用されているのかを皆に聞いたんですが、

『経営者の著書』...いっぱいあるんだけど、どれ?と候補になりそうなのを何冊か提示してあ、コレ、という感じ。 『ネットで拾ったグラフ』…どのサイト?誰がつくった?え?わからない?覚えてない?記録しておけよ!

まあ、こんな感じなのでデータの出所、信頼性を1ページに列挙しようと思っていたけど、それすら難しいという状態。

しょうがないのでなんとか恰好がつくようにだけ作りました。

本番当日…自分の作ったパワポの部分を自分で発表する?

まあ、とにかく参加して単位を取ることが目的なので、なんでもいいから早く終わって欲しいと思っていたのですが、発表も分担することになりました。

しかも、自分で作ったところをそれぞれが発表する、という…じゃあ俺はデータの出所を発表?そんなプレゼンは見たことがありません

なんだよ、バカだと思われるじゃん、と思っていたところ、私の前の担当者がしゃべっている最中に持ち時間の8分間が過ぎ、時間切れで私がしゃべる機会はありませんでした。良かった…

つーか、練習しておけよ、お前ら!

時間制限があるプレゼンをやったことがある人はわかると思いますが、8分間なんてあっという間です。

私のチームの資料は4パートに分かれて4人がしゃべるので、単純に1人あたりの持ち時間は2分間。

2分間で自分の担当パートでどの程度しゃべれるか、練習しておけっていう話なんだけど、最初の奴が「このケース分析大会に参加して緊張しているけど、頑張ってレポートを作った」、とかいらないイントロで時間を無駄にしちゃっているからさ。

内容も突っ込まれまくり

プレゼンが時間切れになった、というのも印象が悪いわけですが、前回指摘した通り多角経営をした結果混乱している、という世間の印象だけで書いたレポートなわけで、混乱しているというエビデンスも提示していないし、分析もしておらず、現状を単に紹介しただけなので教授たちからは

「...で?」

という感じの質問が多数寄せられました。

他のチームも似たり寄ったり

というわけで、非常にレベルの低い発表になったのですが、他のチームも似たようなものだったな。

ケースの紹介の域を出ない発表が多くて、エビデンスも提示されない、何より売上、利益のような情報に触れようとしないチームが多数。

中国の教育は暗記、知識詰め込み型と言われますが、その弊害がこういう分析などの思考力が必要な場合に出ているのかな、と感じました。